出版社が儲からない文学賞 - nobodyの日記 - gammaグループ

出版社などが絡まぬ形で文学賞を決めるに手っ取り早い方法は、全文をダウンロード可能とし、読者に投票して貰うことだろう。
登録ユーザーのみダウンロード可能、ダウンロードしていない作品については投票できないようにすることで明らかな工作などは防ぐことができる。


無料故に評価を落とすのではないかという点はあまり心配していない。多くの読者が図書館を経由して無料で読んでいるが、それが評価に影響を与えることはないだろう。むしろ「既に読んだが所有しておきたい」本が購入されるのではないか。つまり順序が逆だ。
それを考えると、ここで高い評価を得た本が別途出版されて、作者に利益が還元されるという構図も期待できる。賞には与り知らぬことだが。


問題は、「多数の読者による投票」で賞を決めてしまって良いのかどうか。過去の例を見るまでもなく、文学的に評価の高い作品と良く売れる(≒多くの読者に支持される)作品は必ずしも一致しない。ただまあ、これは「そういう賞だ」という認識でどうにでもなる話とも思えるが。