- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2005/10/13
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徹夜するわけにもいかないので触りだけで止めておく。
ヴィクトリアン・ファーイーストと呼ばれる地。ヴィクトリア期英国と日本を混在させた奇妙な文化をもつ地には、「アナザー・ヒル」と呼ばれる特殊地域が存在する。即ち、彼岸。
ここには年に一度、ヒガンの時期しか滞在できない。滞在を許されるのは、今年親族を亡くした者のみ。何故なら、ここには死者の霊が訪れるからだ。
特に今年は、切り裂きジャックを彷彿とさせる連続殺人事件、通称「血塗れジャック」により5人が殺害されているので、みな非常に注目している-----死者は嘘を吐かないので、その証言は法定で証拠として取り上げられるからだ。
そして彼岸入りの日、入口に聳える大鳥居に、血塗れの死体がぶら下がる。この巨大で緩やかな密室で繰り拡げられる殺人の犯人は?
なんと異様なミステリ(多分)だろうか。少しづつしか読めないのがもどかしいような、一気に読むのが勿体ないような。