RFIDで位置情報管理

社内でICタグを使った倉庫内管理の話が持ち上がる。倉庫内での荷物の位置をICタグで管理すれば手間が軽減され、データベース連動で内容や管理期間などもチェックできる……と、これはまあ誰でも考える話であるし、ソフトウェアレヴェルでの設計もそう難しくはないのだが、いざ実行となると多分問題が色々出てきそうだ。
最大の問題はアンテナの能力。位置の管理とは言っても物理的にマッピングできるというわけではないから、実際にはラック単位でアンテナを装備、内部の荷物に付けられたタグを読むことになるだろうと予想される。
で、この方法で位置を特定するためには、隣接した他のラック内にあるICタグを読み取らず、かつ一つのラック内では死角無く読み取れる能力が必要となる。これは果たして両立可能なのだろうか。
見たところ、ラックはスチールパイプ製で非常に風通しの良い作り。従って側面の電波漏洩を妨害する要素はなさそうだ。コスト面から考えれば、これだけのために新規にラック開発するわけには行くまい。ということは、指向性の強いアンテナでも用いない限りは混信問題を避けられそうにない。
ラック内での箱の集積方法が不明なのでなんとも言えないのだが、もし全ての箱がスタックされず必ずラックの床面に接触するなら、その面にタグを設置し床面にアンテナを埋め込むことで通信距離をごく短くし、漏洩と電波強度の双方を解消できるのだが。しかし読み取り位置が床面となると、今度はハンディリーダーなどでの内容確認に問題が出そうだ。