ブランド消失

新進気鋭の国産ボードゲームメーカーとして注目していたグラパックジャパンのエアロノートシリーズだが、いつの間にかブランド名を解消してしまったらしい。aeronaut.jpではなくグラパックジャパンのコンテンツ内に製品ページが収められた。
玩具屋にアピールするのが目的か、従来の洒落た(しかし内容の分かり難い)パッケージを紙箱に変えて(その中に従来のバインダーが収まる)再リリース。また幾つかの製品を小型化したポータブル版が用意されているようだ。
絶版になっていないのは喜ばしい事だが、新製品が出ているわけでもない*1
グラパックジャパンには是非、当初の活発な動きを復活させて頂きたいところだ。ゲキシンK.O.のキャラクターカード/追加技カードとかオーバルトリックの追加コースなど、製品によっては安価にエキスパンションを用意する手が使えると思うのだが。
ずっと停滞しているが、アメフトカードゲームが固まったら持ち込んでみようか。<それだけの完成度を見せてから言え。


グラパックジャパンのゲームは日本のボードゲーマーの間ではそれほど注目されていない印象がある。決して悪い出来ではないのだが、全体にシステマティックであるよりも、やや大味でランダム性が強めであるからだろうか。
それは多分、マニア受けに終わらず幅広い層に受け入れられるようにという配慮だったのではないかと推測するが、現時点ではそれが逆効果に働き「マニアにも受け入れられない」という結果に終わってしまっているように思う。
カプコンのサポートによりカタンは広く浸透したが、残念ながらこの層はカタン以外に手を広げていないようだ。つまり、日本のボードゲーム層は結局広がっていない事になる。
その状態でグラパックジャパンが打つべき手は、ほぼ存在しないライトユーザー層の取り込みではなく、堅実なマニア受けを狙うヘヴィーなゲームのリリース、そして本場ドイツへの進出である。
エアロノートシリーズは、ドイツゲームにはないデザイン性とテーマを持っている。その独自性はドイツでも多いにアピールできる筈だ。
完成度の点で高い評価を得る事はないかも知れないが、まずは浸透を図るのが先決ではないだろうか。

*1:正確には、ワルモノ2がリリースされては居るのだが、従来品と大きく違うわけではないので新味に欠ける