オタクの遺伝子

友人との莫迦話にて。


近年話題になった非モテ談義でも明らかなように、オタクは異性との接触機会に乏しい……というか、異性に対しての振る舞いが巧くない。元々対人関係の構築そのものが苦手な上に、異性に対しては変に意識してしまうことが仇となるのだろう、大変ぎこちない態度を取りがちであるので大抵巧く行かない。
また、オタクは対人関係を軽視し趣味にのめり込むことで、単身で自己完結する傾向が強い。これもまた、独身傾向を強化している。
現在は認知力を強め市場規模に注目が集まり、繁栄を極めつつあるオタク界であるが、このままでは早晩子孫を残せずに絶滅するのではないか。


という論には「オタクは遺伝による性質」という前提があるのだが、近年のオタク層の拡大を見ると単純に「隠れオタクの顕在化」だけでは説明できない勢いがあるようにも思え、その前提自体が疑わしくなる。
つまるところ人格形成に対する遺伝的影響の割合という、検証困難な話に直結しているのだが、オタクの両親がオタクであるという話はあまり聞かないようなので、オタクを形成するのは遺伝よりむしろ環境であると考えるのが自然であろう。
つまり、オタクに影響された人々がオタク化し、それがまた周囲に影響を及ぼすという形での感染的増殖。個々の情報は劣化を繰り返しながらも、相互に欠損を補い合って成長する。


……あ、それは「ミーム」と呼ばれるものか。