ミニチュア的風景写真

本城直季という写真家のことを知ったのは、関心空間から。蛇腹式カメラの特性を生かし、現実の風景であるにも関わらずミニチュアのように見える、独特の作風を持っている。


遠景をミニチュアのように見せる鍵は「被写界深度」だ。被写界深度とは、焦点の合う範囲を示すもの。
一般に、小さなものを大きく撮影するマクロレンズでは、非常に近距離でピントを合わせることができる代わりに被写界深度が浅く、ピントの合う距離はごく限られたものになる。
対して遠景の広い範囲を写真に収める場合、無限遠焦点、即ち一定以上の全距離でピントが合うようにするのが普通である。