情報経路解析

いつだったかblog同士の相互参照を辿り、情報の源流と参照経路を明らかにする技術の話を見た覚えがある。その時は主にオリジンを明示することで盗用問題に対処するような話だったように思うが、これはむしろネットワーク全体を大きなスレッド式掲示板のように扱える画期的な技術なのではないか。


不特定多数の発言による話の流れを追うのに、ツリー表示の掲示板では限界がある。ツリー式では親記事-子記事の関係は一意で、複数の親記事に跨った話をするには向かない。
ツリーを取らないスレッド式は流し読みには向くが、時系列に書き込みが並ぶだけでは、そこで発生する複数の話題を系統立てて追うに適しているとは言い難い。
blogではトラックバックによりこの問題の解決を試みているが、これは「言及があった」という事実を示す以上のものではなく、また自発的な行動を必要とする点でインターフェイスとしては劣る面がある。
しかし、相互参照の流れが自動的に整理され、可視化されたリンク構造が示されるとすればどうか。誰かが書き始めた話題に他の日記が言及し、そこから意見が派生し、それを取りまとめるページに流れが収束、また広がりを見せる…最早要約などは必要なく、システムが自動的に話題を要約するのだ。


現実にはかなりの技術的困難(とりわけ日本語を解析するエンジン周り)が伴うだろうが、いつかこうしたコミュニケーションを実現できる日が来ることを願って止まない。