フロントミッション

4がかなり感じよかったので取り敢えず3をやっておこうと思い、中古で購入。
まずオープニングのムービーに見とれる。これだけのものが作れれば*1、映画を作りたくなる気持ちも判る。
リアルタイムポリゴンはさすがに荒いが、雰囲気は出ているので気にならない。
そこそこに楽しいのだが、ストーリー展開、というかキャラの頭悪さには少々辟易する。


主人公はシスコンで、妹が働く基地で爆発事故があったというだけで妹の安否を確かめに基地に入ろうとし、あからさまに怪しい侵入依頼を受けてしまう。あげく軍を攻撃して逃走、警察の検問と度重なる軍の追跡を壊滅させて曰く「無実だ」ってどう見てもテロリストですが。
この手の作品は主人公に無理にでも感情移入を促すあまり妙な熱血漢になってしまったりすることが多いのだが、むしろあまり感情を表に出さず変な裏設定のない客観的立場の人物とした方がプレイし易いのではないか。
そこへ行くとフロントミッションシリーズ随一の問題作、オルタナティヴは巧かった。
徹底して演出にこだわっていて、キャラの会話も行動も「自分の化身がしたこと」ではなく「勝手に動いているのを見るだけ」という感じが強く出ていた。世間では「自分で動かせない」「AIが頭悪い」と酷評されたが、実際のところ戦場の雰囲気をもっともよく表現した作品であり、また本当に頭を使って戦術を練るゲームでもあり、個人的には今でも超えるもののない珠玉の一作と評価している。是非PS2でもう一度作ってほしい。

*1:内部での制作とは限らないが