雷雨

ビルとビルの隙間から覗く赤黒い空が瞬き、遅れて割れんばかりの大音響が轟く。
綺麗、などと言っている場合ではない。駅迄1kmの道のりを全力で駆け出したものの、程なくして大粒の雨に追いつかれてずぶ濡れに。更にスタミナを使い果たして失速。
考えてみれば折りたたみの傘を持っていたのだ。ゆっくり歩いた方が濡れずに済んだかも知れない。