一眼レフとミラーレス、よくある誤解

今、ミラーレスの立ち位置は微妙なところにある。元々センサーサイズが一眼レフよりも小さい規格から広まったこともありハイエンド指向の一眼レフユーザからは下に見られがちな反面、135フルサイズのソニーαなどがハイエンド向けにも高く評価された結果として逆に「もう一眼レフは古い、これからはミラーレス」みたいな妙な期待感が高まっていたりもする。どちらも些かバランスを欠く見方に思われる。
また、その結果として性能や特性について誤った風説が流布されているように感じられたので、ちょっと修正しておく必要があろうと考え、これを記す。

一眼レフ/ミラーレス/コンデジという区分について

カメラの種別はそれぞれに由来が異なるため、排他的……つまり「AかBかにはっきり分かれる」ように分類できない面があり、その曖昧さが話をややこしくしがちである。ので、まずこれをちょっと整理する。

一眼レフは、レンズの後ろに斜めのミラーを置き、その後ろにあるフィルムや撮像素子を避けてレンズからの像を視認するファインダーを持つカメラを言う。フィルムカメラではこれ以外にレンズからの光景を直接見る方法は(基本的に)なく、あとは撮影用レンズの上に視認用に同じレンズをもうひとつ持つ二眼レフや、撮影範囲確認用の覗き窓を持つビューファインダー、ビューファインダーに左右の小窓からの視差映像を重ね合わせてピント位置を確認するレンジファインダーなど、撮影レンズとは少しずれた視点から見るやり方しかなかった。
ところがデジタルカメラは出現当初から、センサーに写る映像を直接ディスプレイに映し出して確認できた。ミラーによる反射(レフレックス)がないから一眼レフではないが、一眼レフが複雑な機構で実現していることをもっと直接的に行なったのだ。その意味ではたしかに、「一眼レフ以外のデジカメはミラーレス」ということができる。
しかし実際には、「ミラーレス」という言葉が一眼レフ以外のすべてを指すことはない。その前にまず、「コンデジ」という区分があるからだ。

コンデジ=コンパクトデジカメは、そもそもがフィルムカメラ時代の、一眼レフやレンジファインダーなどレンズ交換式の大型カメラに対してレンズ一体型でビューファインダーの小さなカメラを指した「コンパクトカメラ」から生じている。したがって図体の大きさに関わらずレンズ一体型デジカメすべてがコンデジと呼ばれており、これはこれで用語として歪なのだが、現実問題として他に適当な呼び名が発明されていない。センサーを大型化して画質の向上を図った高価格路線を「高級コンデジ」と呼んだりはするが、それ以前に一眼レフ的なサイズを指向しているカメラとポケットに収まる大きさを指向するカメラとを呼びわける何かが欲しい。

ともあれ、まず「コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)」という区分が先にあって、後から「デジタル一眼レフ」が成立し、更にそこからミラーをなくした「ミラーレス一眼」という区分が登場したので、それが更に省略されて成立した語であるミラーレスは最初から「レンズ交換式だがミラーがない」デジカメのみを言い、一体型は除外されていることになる。

電子ファインダー(EVF)は光学ファインダーに劣る

何を以て優れている/劣っているとするか、というのはあるが基本的にはむしろ「EVFの方が様々な点で優れている」と言える。よく問題視されるのは「遅さ」と「見え方」だ。

常に光の速さで情報が到達する光学式に対し、電子式ではセンサーが光を捉える→ファインダーに写すまでに若干のタイムラグが発生することは事実だが、認識できるレベルの遅延時間ではなく、それよりも目が情景を捉えてから脳が把握するまでのタイムラグの方が遥かに長いため、実質的な差はないに等しい。

古いEVFでは解像度が粗く映像がはっきり見えにくい時代もあったが、現代のEVFは超高解像度液晶によってその問題はほぼ払拭されている。光学式ではファインダーで見える範囲と実際に写る範囲が完全一致しないが、EVFならば100%の視野率で表示できる。また露出補正やホワイトバランスの適用結果を見ながら撮ることができ、暗所での撮影も明るい映像で確認が可能である。さらにピーク強調によりピント位置を掴みやすい点でもEVFの方が機能的と言えよう。長時間露光による光の軌跡をリアルタイムに確認できるモードなどもあり、「仕上がりを予想しやすい」ミラーレスは撮影の敷居をぐっと下げてくれる。

ミラーレスは電子シャッター

知る限りでは、ボディに機械式のシャッターを搭載しないミラーレスはコンデジサイズのセンサーを採用したペンタックスQぐらいのもので(代わりにレンズ側に機械式シャッターがある)、ほとんどのミラーレスでは機械式シャッターを持っている(ただ、機種によっては先幕は電子式のみだったりすることはあるようだ)。
ただしミラーの跳ね上げによる手応え(ミラーショック)はないので、手に伝わる感覚の違いに戸惑うことはあるかも知れない。
また無音モードにするとシャッターが全電子式に切り替わり一切の手応えがなくなったりはする。

ミラーレスは撮影時にブラックアウトする

ブラックアウトというのは、撮影した像を取り込み処理するまでの間ファインダーやモニターに映像が表示されなくなる状態だ。これはセンサーからの転送速度限界と画像処理や書き込みのためにCPUの処理能力が消費されてモニタの表示を書き換える余裕がなくなることによって発生する現象であり、そのあたりのスペックに余裕を持たせたハイエンド機などでは発生しにくく、なかには完全にブラックアウトを解消した機種もある。
逆に一眼レフは、撮影の瞬間にはミラーを跳ね上げるため必ずファインダーが「ブラックアウト」する。シャッタースピードが早ければミラーは一瞬で戻るため無視界の状態が長く続くわけではないが、スローシャッターならばその分長く視界を奪われることになるし、原理的に避けようのない無視界が発生するという意味では逆にミラーレスに対して弱点を抱えていることになる。
とはいえミラーレスのエントリー機などでは未だブラックアウトを生じるのも事実で、用途によっては機種選定の際に注意が必要だろう。

ミラーレスは動きに弱い

これは複合的な要因によるので、個別に解説する。よく言われるのは、「シャッターが遅い」「AFが遅い」「像が歪みやすい」などだ。

ミラーレスはシャッターが遅い

これは何を比較しているのかイマイチ明確でないが、「シャッターの速さ」は機械式シャッターの動作速度限界による短時間露光の上限速度を示す場合と、シャッターボタンを押してから実際にシャッターが動作するまでのレリーズタイムラグを指す場合がある。

一般にシャッターの動作速度上限は機械的な構造に拠るため、速度を追求すれば部品の精度や材質などを高めざるを得ず、必然的に高価な部品となるためエントリー機では妥協する傾向がある。つまりミラーレスか否かによる差ではなく、ハイエンド機かエントリー機かの差だということだ。
対してレリーズタイムラグの方はシャッター部材の問題よりも、どちらかというと電気的なシャッターボタン入力からの反応速度の差であるため、ミラーレスかどうかにはまったく関係がない。というかむしろミラーを跳ね上げるまでの時間が挟まる一眼レフの方が速度的にはやや不利となる。

レリーズタイムラグはメーカーによって公表されていたりされなかったりするが、一例として


を挙げておく。ここでもわかるように一眼レフでは0.05秒を切ることはないがミラーレスでは0.02秒とあっさりそれを上回っている。

シャッターの速度についてはもうひとつ、前述の「EVFの遅さ」に絡んで、「そもそも目に入ってくる情報が遅れているためにシャッターを押すタイミングがずれる」と言われることも多い。が、EVFの遅延が体感不能なレベルであり認識の遅れの方がよほど問題になることは既に述べた通りであるので、実際にはミラーレスが遅いということはないものと思われる。
むしろ、この「人間の反応速度の限界」問題への対応に関してはミラーレス機の方が先を行っている。センサーで常時光を捉えておけることを利用し、シャッター半押し中は事前に映像を連写しておいてシャッターが押された瞬間+その前1秒間ぐらいの数十枚をすべて記録する「プリキャプチャー」機能や、同様に動画撮影しておいて最適な一瞬を取り出してみせる4K連写機能などで、人間が認識した時には過ぎ去っているシャッターチャンスをしっかり捉えることができる。
一眼レフで同じことをしようと思えば、「シャッターチャンスになりそうな瞬間を事前に察知して予め連写開始しておく」ぐらいしか方法がなく、徐々に近付く車両を捉えるなど予測可能な動きならばともかく、鳥が飛び立つ瞬間など不意の動きはどうしてもヒット率が低い。

ミラーレスはAFが遅い

一眼レフは専用の合焦センサーによる位相差AFを実装している。これは二つに分けた映像の僅かな視差からズレ量を判定する方式で、一瞬でピントのズレ方向とズレ量を計測できるため極めて高速な合焦が可能である。反面、専用センサーに光を導ける箇所が限られるため中央でしか焦点を合わせられず、またピントの精確さを欠く欠点もある。
コンパクトデジカメやミラーレス機のエントリーモデルではコントラストAFが一般的だ。これはレンズの焦点位置を動かしてみて画像のボケ具合の変化からピントを合わせる位置を確定するもので、精確な合焦が可能である反面、ピントのずれた方向を判定するために動かしてみる必要がある分だけ合焦が若干遅い。
ただ、ミラーレスでもハイエンド機ではコントラストAFに加えて撮像センサーの一部に位相差AFセンサーを組み込んだ像面位相差AFを併用するハイブリッド方式を確立しており、これは一眼レフの合焦の速さとコンデジのピントの精確さを両立させるものと言える。

つまり、「ミラーレスはAFが遅い」は情報が古いというか一般化しすぎというか、ハイエンドモデルではその限りではなく、むしろ精度を併せ持つことを鑑みれば総合的には一眼レフより上と言えるのではないだろうか。
ついでに言えば「カメラがピントを認識する速度」とは別に「レンズがピントを合わせる速度」も影響し、これはボディではなくレンズ性能によって変わるため、一概にどの機種が速い/遅いとも言えない。

ミラーレスだと像が歪む

これは「ローリング・シャッター」問題の話だろう。
カメラの撮像センサーは一般に、全体のデータを一度に読み取ることができない。そのため端から順に読み込んでゆくにあたり、読み出しタイミングに若干のズレが生じる。その僅かな間に被写体が動くと、本来の形が崩れて写ることになる。
だいたいのセンサーは横列ごとの読み込みなので、たとえば電車などが通過するところを撮った場合に最初の列で電車のいた位置よりも最後の列でいた位置の方が前にずれ、全体として下側が突出した平行四辺形に歪むことになる。また回転体を撮ると、このような理屈で妙な形状が発生する。

なぜこれがミラーレス特有の現象と勘違いされたのかは謎だが、あくまで撮像センサーの特性による現象なのでミラーレスだろうがデジタル一眼レフだろうが等しく発生する問題である。
最近では全画素を一度に読み込むことでこの問題を解消するセンサーの開発なども進んでいるそうだが、現在のところ実用化には至っていない。

結論として

  • ファインダのタイムラグはないに等しい
  • レリーズタイムラグはミラーレスの方が短かい
  • シャッターを押すより前に撮ることは一眼レフでは無理
  • AFの合焦速度は方式によって差があるが、ハイエンド機ならミラーレスも遅くない
  • 像の歪みは一眼レフでも生じる問題

なので、「ミラーレスの方が動きに弱いとは言えない」。

ミラーレスはバッテリが保たない

2つの理由から、たしかにミラーレスの方がバッテリの保ちは悪い。
ひとつは、撮影の瞬間にだけセンサーや背面液晶モニタを作動させればいい一眼レフに対してミラーレスは常時モニタやEVFを点灯させ、センサーで映像を捉え続けるために電力を多く消費すること。
もうひとつは、全般にミラーレス機の方が小型であることが多いためにバッテリ自体のサイズも小さめであること。

実際にどれぐらいの差なのか、調べてみた。

メーカー 機種 バッテリ容量 撮影枚数 1枚あたり
Nikon D850 1900mAh 1840枚 1.03mAh/枚
Canon EOS-1D X Mark II 2700mAh 通常撮影1210枚 2.23mAh/枚
Canon EOS-1D X Mark II 2700mAh ライブビュー260枚 10.38mAh/枚
SONY α9 2,280mAh ファインダー使用時480枚 4.75mAh/枚
SONY α9 2,280mAh 液晶モニター使用時650枚 3.51mAh/枚
OLYMPUS OM-D E-M1 mk2 1720mAh CIPA基準試験440枚 3.91mAh/枚
OLYMPUS OM-D E-M1 mk2 1720mAh 低電力モード950枚 1.81mAh/枚
Panasonic LUMIX GF10 680mAh 210枚 3.24mAh/枚

とりあえずフルサイズ一眼レフを代表してニコンキヤノンフラグシップ機、対比としてフルサイズミラーレスであるソニーフラグシップ機。
またミラーレスの中ではセンサーの小さいマイクロフォーサーズからもフラグシップ機とコンパクトなエントリー機をサンプリングした。
バッテリ容量はボディサイズの影響が大きい。最小のGF10ではわずか680mAh、最大のEOS-1Dでは2700mAhと4倍近い差がある。
電力の消費については、たしかに背面液晶モニターEVFへの表示が大きく関わっているらしいことがフルサイズの一眼レフとミラーレスの比較、あるいは同一機種での通常撮影とライブビュー撮影の差から伺える。

この中ではニコンD850の電力消費量の低さは突出している。決してバッテリ容量が多いわけではないのに撮影可能枚数では群を抜き、これぐらいの保ちが必要なのだとすればミラーレスはなかなか厳しそうだ。
ただ、ヘヴィデューティなプロユースを想定するとまだ一眼レフに一日の長ありとはいえ、アマチュアの日常的な使用範囲であればGF10の頼りないバッテリサイズですら不足に陥る局面はそれほどなく、予備バッテリを1〜2個携行する方がスタミナに優れた一眼レフを持つより遥かに手軽な選択だと思われる。

ミラーレスはボケない/ミラーレスは画質・感度が悪い

今更な話だが、ボケの強さはミラーレスかどうかの問題ではなくセンサーサイズの問題で、「135フルサイズよりも、よりセンサーの小さいAPS-Cマイクロフォーサーズの方がボケない」は正しいが「ミラーレスはボケない」ではなく、中判ミラーレスならフルサイズ一眼レフよりもボケる。
もちろん感度云々もセンサーサイズなどの影響が強く出るところであるので、問題はミラーレスかどうかではない。

画質について言えば、感度の問題でノイズの出やすさが違うという点ではたしかにセンサーサイズの影響があるのだが、それとは別に手ぶれ補正の恩恵というものも出てくる。
一眼レフの場合は基本的に、ファインダーにも手ぶれ補正を作用させようと思えばレンズ内で補正するしかない(例外的に、ペンタックスK-1は一眼レフながらボディ内手ぶれ補正を実装している)が、ミラーレスならばセンサーを動かしてのボディ内補正がそのままファインダーにも適用されるため、レンズ内+ボディ内の両方で補正できる。その分だけシャッタースピードを遅くしても撮影可能で、ISO感度を低く抑えることができるので、結果としてノイズの発生を抑えられるという面もあり、(他の条件が同一なら)一眼レフより画質は良くなるのでは、という話もある。

ミラーレスはセンサーが汚れやすい

これはまあ、「一眼レフと違ってミラーに遮られていない」という意味ではそうかも知れない。ただ、その分だけダストリダクション機能に力を入れているメーカーは多く、ホコリ程度であれば問題になることはない。もちろん手で直接触れたりするのは厳禁だが。
同様に「センサーが焼けやすい」というのもある。ミラーがないため直接カメラを太陽の方へ向けると焦点が文字通り焦げることがあるというもので、この点ではたしかにミラーレスの方が防御力が高い(が、もちろん太陽を撮るのは一眼レフでも避けた方がいい)。

ミラーレスより一眼レフの方が多機能

むしろ逆だ。
「一眼レフの方が高性能」な部分はたしかにある(AFの速度であったり、大半のデジカメよりも大きなセンサーによる画質や感度であったり)が、ミラーの存在による制約ゆえに「昔のカメラ」からの脱却が困難な一眼レフに対し電子的な機構のために自由度の高いミラーレスは機能面で言えば一眼レフよりも充実している。たとえばシャッター押下前に遡っての撮影記録機能などは一眼レフでは構造的に不可能だし、動画撮影なども一部機種にしかない。その他、コンデジやミラーレスにはよく見られる機能の一部、たとえば画像を加工するエフェクトフィルター機能や自撮りのための180度チルト液晶モニタなどは普通実装していない。

ミラーレスは小さくて軽い

これは「センサーサイズ次第」。
単純にボディの重量だけを比較すると、確かにすこし軽くはなる(フルサイズの一眼レフだと軽くて750gぐらい、ミラーレスだとフルサイズでも550gぐらい)。またフランジバックが短縮された分だけ厚みが減るので多少コンパクトではある。
しかし、むしろカメラの重量に大きく影響するレンズのサイズや重量は、センサーサイズが同じならばフランジバックが変わってもまったく変化がなく、たとえばニコンキヤノンソニーの3社で24-70mm F2.8のレンズを比較すると、大きさも重量もほとんど違いが見られない。

ならばセンサーが小さければその分だけ小さく軽くなるかというと、これもまた微妙なところで……たとえば現行のミラーレス中でもっともセンサーの小さなマイクロフォーサーズでも、最上位機種であるE-M1 mk-2やG9などはハイエンド系の一眼レフと(厚み以外は)ほぼ遜色ないボディサイズを持ち、重量も相応である。ただ、もっとコンパクトで軽い機種も選べるし、とりわけレンズがかなり小さくなるのは強みと言える(同じ画角を得るための焦点距離が半分になるためレンズの長さも半分で済み、またイメージサークルが小さい分だけ径も細いので重量も価格も1/3程度に抑えられている)。

ミラーレスはレンズが少ない

たしかに、各マウントの対応レンズ数を見るとキヤノンEFマウントやニコンFマウントは300を越える製品があるのに対し、ミラーレス機の対応レンズは多いものでも200を越えない。ただ、逆に言えば主要な機種では100〜200本ぐらいのレンズはあるのだ。比較すれば少ないとは言えるが、不足を感じるほどとは思えない。
じゃあなんでレンズが少ないと言われるかというと、恐らくは「135フルサイズ機を主力とするメーカーのAPS-Cなど小さいセンサー向けは」少ないから、だろう。上述のキヤノン製品で言えばAPS-Cミラーレス機用レンズはわずか40本しかない。ニコンは1インチセンサーのミラーレス機をラインナップしていたが、こちらはレンズ24本で打ち切られた。フルサイズもAPS-Cもミラーレスで展開するソニーα Eマウントでさえ、APS-C用は25本と少ない。
しかしAPS-Cが主力の富士フイルムXマウントは94本、オリンパスパナソニックの2社が中心となって展開するマイクロフォーサーズでは184本と、少なくとも本数を見れば充分なだけの厚みがある。

つまり要点は「ミラーレスvs一眼レフ」ではなく、「このメーカの主力はどっちなのか」でしかない、ということだ。もうちょっと自分の使っているメーカー以外も見てから言っていただきたいところ。

ミラーレスと一眼レフのどちらが優れているか

両者は上下関係にあるものではなく、別の特性を持った製品である。あくまで各々の需要に応じて最適な性能を追求した結果としてそれぞれの機種に行き着くのであって、「ミラーレスは入門機、卒業して一眼レフへ」でも「一眼レフは時代遅れ、捨てて新時代のミラーレスに乗り換え」でもない。
ただ、どうもカメラ業界では「センサーサイズ大型志向」が強くあるようなので、それについては一言物申しておきたい。

センサーサイズはたしかに感度やノイズ耐性となって画質に表れる。その意味で大型志向が間違っているとは言わない。しかし、そのために犠牲にしている性能についても目を配るべきだろう。
コンパクトなカメラは画質や感度の面では確かに劣る部分があるだろうが、その代わりに「常に持ち歩ける」という重要な性能を手に入れている。撮りたいときに撮れる、それに勝る性能はない。たとえ優れた性能の道具であろうとも、手元にないものの価値はその時点では常に0だ。
これらは体感的なものであるから比較に表れにくいスペックだが、カメラを選ぶ時には意識しておいた方がいいだろう。とりわけ、これから始めようという人は日常的に撮影機会を増やすために小型なものから始めることをおすすめしたい。

また、一眼レフはファインダーに目を近付けて覗き込みながらの撮影となるが、普段スマホコンデジで画面を見ながら撮ることに慣れている人は、ファインダーを覗くよりも背面液晶モニタを見ながら撮る方がやり易い場合もある。ミラーレスにも、一眼レフ風スタイルを志向するものと背面液晶を重視するものがあるので、撮影スタイルに合った機種を探すといいだろう。