NERF互換系ブラスター

ウレタンスポンジのソフトダーツを射出するエアブラスター「NERF」は米Hasbro社の商品だが、他にも各社から類似商品が販売されており、多くは大体同じようなダーツを使用するため互換性がある。しかし国内ではNERF以外の商品はあまり流通せず、実態が把握しにくい。
主要な製品をまとめてみた。

米国

Mattel

Hasbroと並ぶ、米国を代表する大手玩具メーカー。2014年頃から、NERFとの互換性のない独自のエアブラスター「BOOMco.(ブンコ)」シリーズを展開している。

ブランド
BOOMco.
テーマカラー
赤+灰色+水色

他社商品とは異なりウレタンフォーム製のダーツではなく薄い樹脂製のダーツを使用する。先端には粘着性のゴム弾頭が取り付けられており、専用のターゲットに吸着する。
また連射型ブラスターはマガジンもダーツを2列に並べたものを使用し、交互に発射するなど他社製品にはない特徴を持つ。

メインシリーズは動きの面白いギミックを全面に押し出したデザインで、「おもちゃの銃」というよりもスポーツトイ的なイメージだが、その他にゲーム内の銃を再現した「HALO」コラボシリーズが存在し、こちらはぐっと質感の良いデザインになっている。
残念ながら国内での流通は薄く、正規入手が難しい。今後の展開に期待したい。

K'NEX

ブランド
K-FORCE
テーマカラー
黄色+黒

本体をブロックによって自由に組み立てるというユニークなアイディアのブラスターシリーズ。
とはいえ発射機構は基本的にほぼ一体化されており、それに支持フレームでグリップをどう取り付けるかぐらいの違いになるようだ。当然ながら銃らしさは薄い。

香港

Buzz Bee

ブランド
Air Warriors

テーマカラーを持たずカラフルな商品を展開する。デザインはいかにも子供のおもちゃめいた曲線的で実銃指向の薄い、良く言えばレトロフューチャー、悪く言えばチープなものが多い。本体色は成形色+シールのみ。
ただ近年はデザインについてもカラーについても変化が見られ、統一された路線へ移行しようとしているようだ。

Zuru

ブランド
X-SHOT
テーマカラー
黄色+深青
国内販売
CCP(バンダイナムコ系)

メインシリーズX-SHOT EXCELは未来的デザイン路線で、NERF N-Strike ELITE系に相当する。カラーヴァリエーションとして白+黒のZombie、ピンク+紫のPink Seriesがある。
その他、デザインの異なるサブシリーズとして虫型モンスターを仮想敵に実銃に似せたデザイン路線のBUG ATTACKを展開している。こちらはNERF ZombieStrikeに相当し、テーマカラーも類似の黄緑色となっているが、水色の「粘液」状のアクセントが付着している点が特徴的である。
更にはNERF Modulusよろしくオプションパーツ付け替えを意識した新シリーズをメインカラー赤で展開するつもりのようだ。
塗装はなく、いずれも成形色+シールではあるが、パーツごとに色を分けてカラーリングを整えることでチープさを抑えており、デザインと相俟って見栄えのする仕上がりになっている。
内部機構は良く言えば堅実、悪く言えば単純で、その分だけ動作はしっかりしている。反面、マガジンやレールなどのオプションが規格化されておらず、互換性には難がある。
国内の正規流通も開始され、総じて今後に期待のかかるブランドといえる。

Prime Time

ブランド
Dart Zone Covert Ops、Adventure Force(過去シリーズ?)
テーマカラー
黄緑+深青

連射にこだわる傾向があり、ドラムマガジンや給弾ベルトによる大型多弾ブラスターを多く取り揃えている。電動のガトリングなど他社にはない路線も多く、BOOMcoと並んで国内流通が期待される。

Lanard

ブランド
Huntsman、Total X-Stream Air、TOTAL CLASH

香港系の中では実銃に寄せた形状のブラスターを多く展開している。構造はシンプルだがデザイン面でファンも多い。

その他

トイザらス

NERFの独自カラーヴァリエーションを販売するトイザらスは自社でも(ZURUのX-SHOTなどのOEMとして)AirZONEやStats Blastといったブランド名でブラスターを展開している。