読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

スプラトゥーンは10年戦えるか

Splatoonが10年戦えるコンテンツとか冗談キツいという匿名記事を見かけたので。賛否はともあれ論点が綺麗にまとまっているので考えやすくていい。

疑問1と2はだいたい同じだ:「新しさを加えた続編を作るのが困難ではないか」「かといってアップデートを継続するのも無理がある」。これに関しては、「(実質的な)有料アップデートとしての続編」という可能性が指摘できるかと思う。
つまりギア、対戦ステージ、ヒーローモードなどを一新──というか前作のそれも引き継ぎつつ同程度のヴォリュームを追加──するだけでも充分に魅力的な続編たり得る。まあその手がどこまで続けられるか、というのはあるが、少なくとも「2」に関しては何の不安もない。

加えてこれは3への回答にもなるのだが、「続編は恐らく新ハード(の、もしかしたらローンチタイトル)」。
任天堂のゲームハードは、据え置き機がファミリーコンピュータ(1983年)→スーパーファミコン(1990年)→NINTENDO64(1996年)→ニンテンドーゲームキューブ(2001年)→Wii(2006年)→Wii U(2012年)、携帯機がゲームボーイ(1989年)→ゲームボーイアドバンス(2001年)→ニンテンドーDS(2004年)→ニンテンドー3DS(2011年)と、概ね6〜7年のサイクルで更新されてきた*1。従って2016年に詳細が発表される予定の次世代機「NX」は、サイクルから見て2018〜9年頃まで保つはずの据え置き機ではなく2017〜8年頃に置き換わるはずの携帯機の新型であろうと予測できる。
つまり、待望の「携帯機で遊べるスプラトゥーン」だ。

(余談ながら、もしかしたらNXは単なる「新型の携帯機」ではなく、「据え置き機と携帯機のセットで構築される、初の融合型ハード」であるかも知れない、というか将来的にゲーム機はそういう方向になってゆくべきだろうと思っているのだけれど、それが今かというのはちょっと疑問もあるので、そこまでは断言できない。)

というわけで「新作」については不安もないし、懸念もまったく解消されるということで納得いただけるのではないかと思うのだが、それはそれとして「10年戦える」かどうかについては一考の余地があるように思う。次回作まではいいとして、その後も長く戦えるのかどうか。

任天堂発売のゲームタイトル一覧 - Wikipediaを見ると、任天堂がいかに多量のIPを抱え、またそれを長期に渡り育ててきたかがよくわかる。逆に言えば滅多に新規IPは投入しないし、する時はがっちり育ててくる傾向にある。
とはいえ任天堂とて全てのIPで成功を収めてきたわけではない。リストの中には2までは出たけど続かなかったらしきものも含まれているし、下の方には続編のないタイトルも並んでいる。

リストを眺めていると発展したIPとしなかったIPの差が見えてくる:発展したものはいずれも初期のゲームパターンと異なるタイトルが発売されており、つまり「違うことをさせる」ことに成功したものだ。同じことしかできなかったものは消えてゆく。
ただしこれは「違うことをさせれば成功する」ことを意味しない。むしろ話は逆で、「同じことを続けて定着したキャラだけが他のことをさせても壊れない強さを身につける」のだろうと思われる。

まあ他のことをさせるにはキャラの行動に幅が必要で、たとえば昇り降り・ジャンプ・ダッシュ・しゃがみ・投げつけとアクションの多彩なマリオはテニスでもレースでもこなせたが、浮かぶだけのバルーンファイトではそれができなかった。
またアイデンティティが極端に狭い場合も難しい。風船を背負っていないバルーンファイトがなんだかわからないように、外見の変化に耐えられないキャラは使えない一方、着ぐるみでもなんでもこなすマリオは強い。キャラデザインの勝利である。
翻ってイカを見るに、最初から武器別に様々なアクションを持ち任意の服装に対応しつつも明瞭な外見的特徴と特色あるインクアクションで見分けが可能であり、かなり強いのではないかと思われる。
とはいえ「塗れる」「潜れる」ことを最大の特徴とするキャラだけに、それを生かせないタイプのゲームへは適用しにくくなりそうだという点では、流石にマリオほどの幅を持たせるのは難しいかもしれない。
さしあたってはヒーローモードを分離して「ブキとギアを買い替えながら進むアクションRPG」的な路線とか、「インク潜りと壁登りを活用して進むスクロールアクション」とか、あるいは「インク塗り潰しによる見た目変化と壁登りによる視点制御を使った錯視系パズル(PSPの「無限迷宮」とかの路線)」みたいな方向は期待できるのではないだろうか。

*1:ゲームボーイ→アドバンスが11年もあってDSまでが3年しかないのは、製品サイクル末期だったはずのゲームボーイに「ポケットモンスター」というモンスターが降臨してしまったことによる乱れ