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魔都紅色幽撃隊、まずは序盤レビュー

遊戯

去年4月に発売されていた現代伝奇系AVG/SLGである。
紹介記事が面白そうだったので買ってみた。ユーザー評価が高低入り乱れるのも私好みの予感。経験的に、無難に及第点より好き嫌いがはっきり分かれるものの方が(うまくハマれば)格段に面白い。

少し遊んでみたので感想。
オープニングはホラーめいて雰囲気がある。グラフィックは綺麗。
キャラはなかなか個性的で、そのくせ「無理に個性を出そうとして滑る」感がない。設定と文章、両方が巧いのだろう。
デフォルトのテキストスピードは私には少々遅い。AVGパート中は設定変更できないようなのでゲーム開始前、もしくは出動前にコンフィグしておくといい。
選択肢とは別に、話し掛けられた時などに「感情+五感」での反応選択を迫られることがあって、正直ちょっと戸惑う。かといって無入力で一定時間経過すると「無視した」ことになってしまうので、適当になんか返す必要がある。

戦闘はこのゲーム最大の特色だ。
平面マップ上でキャラの行動プランを立て、見えない敵と戦う。サポート要員からは室内設備の反応検出による出現可能性範囲の報告があり、またキャラによってはごく狭い範囲だけで霊を検出できるセンサーを持っているが、他に頼れるのはせいぜい「攻撃を当てた/受けた際の敵位置」のみで、そこから次ターンの敵の動きを予測しつつ対応した移動と攻撃を立案せねばならない。しかし行動はアクションポイント制で、しかも4〜5点程度しかないものを、移動・向き変更・攻撃に割り振るわけで、なかなかシビアだ。その上ミッションには時間制限がある。
そのために活用すべきはアイテムである。出撃前に、清めの塩やら札やらを「設置」することで霊の行動範囲を制限し、予測を容易にすることができるのだ。もちろんアイテムの消費は収支に響くが、闇雲に攻撃して設備にダメージを与える(主人公の武器は鉄パイプである)と補償が必要になるので、それはそれで困る。

ところで近年のUIはフラットデザイン流行りだが、ゲームでは未だにスキュアモーフデザインが隆盛であり、本作もそれが色濃い。ミッション選択はWebサイトから掲示板で、キャラの行動はホワイトボード、ミッションプランニングは紙面、コンフィグは社用車のカーステレオ……と様々なモチーフに割り当てられたデザインが雰囲気を盛り上げる。ゲームデータのロード状況を示すゲージは霊を検出する電界強度メーターで、レッドゾーンまで振り切れるとロード完了。こういう凝り方は好ましい。
ただ、そのせいもあって戦闘画面はかなり地味だ。専用端末「ウィジャパッド」上での操作という体なのでキャラのグラフィックはなく、戦闘実行時に「各自のカメラからの映像」という設定で室内や敵が見えたりする程度である。傍目に何をやっているのか伝わり難いのはセールス的にどうなのか、などと心配してしまう。

また操作性には些か疑問もある。テキストの飛ばし読みが◯ボタンでは駄目でRボタンなのはまあいいとしても、戦闘時の移動が「 十字キー方向に移動」であってこの手のゲームでは一般的な「↑で前に進む」でないのでわりと違和感がある。デフォルトがそうなっていないのはまだしもキーコンフィグぐらいはできるようにして欲しい気はする。とはいえこの程度は、慣れの問題ではあるが。