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幼児と出掛けるということ

通勤電車ベビーカー問題に関しての議論を機に、ちょっと「幼児を伴う外出」について説明しておくべきかと思った。

幼児の動き方

子供はよく動く。動けるようになると動くこと自体が楽しいのでどんどん動く。動いているうちに動くこと自体にハイになるのでますます動く。
家の中でさえ、ちょっと目を離すと姿が消えている。たとえば宅配便が来て玄関を開け、ちょっと印鑑を探しているうちに足元を擦り抜けて脱出してたりする。そんな状況では、はっきり言って何かで縛ってでもおかなければ安心して外出なんてできない。言い方は悪いがベビーカーはある種の拘束具で、これは暫く前にこれまた議論となった「散歩紐」も同じだ。
その一方で、幼児は体力がない。限界まで動き回って、疲れるとすぐ動かなくなる。ぐずって歩くのを嫌がり、あるいは蹲ってすぐ寝はじめる。
しかも目に入るものになんでも興味を惹かれるので、あっちへふらふら、こっちへふらふら気ままに動き回っては、飽きるまでじっと観察を続けたりする。

要するに子供の動き方は予測ができず、ペースもなにもあったものではなく、予定通りの行動なんて全く不可能ということだ。
散歩自体が目的ならば別にそれでもいいが、何か別の予定があって時間に間に合うように動いている時などは、自由に歩かせるわけには行かないので何らかの方法で幼児を「固定」して動くしかない。

固定する方法としては、主にだっこ/おんぶ紐とベビーカーが使われる。このうち紐は単純に自身の体重に子供を加算して支える方法なので、長時間だと結構こたえる。なにしろ1歳児の時点で体重はおよそ10kg、あまり長時間上乗せしていたい重さではない。ベビーカーならば重量そのものは親が支える必要がないわけで、これが多く使われるのは当然の話だ。

幼児のための荷物

幼児は予定通りになんて動いてくれない、というのは移動だけではない。いつ空腹や喉の乾きを訴え泣き始めるかもわからないし、どこで排便するかもわからない。柔らかい便はしばしばおむつからはみ出して服を汚したりもするし、食べ/飲んだものを口からこぼしたり、嘔吐することも少なくない。
そういったことに備えて、幼児との移動では常に替えのおむつ数枚、おしり拭き、替えの着替え、便の付いたものを包んで密閉するためのビニール袋、哺乳瓶と粉ミルク、適温の湯を詰めた保温瓶、ミルク以外の飲料を入れたストローマグカップ、おやつ、ちょっとしたおもちゃなどを携行する必要がある。これだけでも結構な量で、重量もさることながら布モノなどが多いためかなり嵩張る。
ベビーカーなら座面下の荷物入れなどに押し込むことができるが、だっこ紐などであれば肩にかけて持たねばならない。もちろん、親の荷物とは別に、だ。

ベビーカーは畳めるか

ベビーカーを畳むには、乗っている幼児を下ろし、荷物を下ろし、いくつかのロックを外して、両手でベビーカーを縮める必要がある。そのあと荷物を肩にかけ、ベビーカーを片手に持ち、もう片手で幼児の手を引くか、もしくは抱き上げて移動する。
まあはっきり言って非現実的だ。ベビーカーは確かに畳めるようにできてはいるが、それはほとんど「自宅の玄関でなるべく場所を取らないように」であって、「外出先で畳んで乗車できるように」ではない。「片手でらくらく折り畳み」などを謳うものも少なからずあって折り畳んでの移動が前提であるかのような雰囲気に見えるが、実際に使ってみると違いを思い知らされる。

ついでに言うと、軽いベビーカーは割と剛性が低くて押し難いことが多い。小さな車輪も段差に引っ掛かりやすいので、ベビーカーでの移動が多いならフレームがしっかりしていて大きく太いタイヤで、前輪が自由に向きを変えるタイプをおすすめする。歩いている時はそんなに気にならないが、ベビーカーを押していると道路というものが意外にバリア多く感じられてびっくりする。