オープンソース3D CAD 「openCascade」

先日からあまり使い勝手の良くない感じの2D CADを触っているうちにつくづく感じたのが「オープンソースは偉大だ」ということ。オープンソースなら使い勝手が良くないと感じられる部分は誰かの手で改良が加えられてゆく。色々な補助アプリなんかも公開される。
いや別に何もオープンソースに限った話ではなくて、適切にAPIが公開されてさえいればプロプライエタリなソフトであってもユーザの手で改良されるし、オープンソースであってもユーザがほとんどいなければ改良が進まないのだけれど、一般にオープンソースのものは(余程できの悪い代物でもなければ)無償で使えることそのものが魅力となるのでユーザは集まり易いと考えられるし、APIどころか内部仕様もソースコードも揃っているわけだから直接本体を改良できる点は強みと言える。


しかし趣味での利用が多い3Dグラフィックなんかと違って、CADは純然たる業務用ツール。企業というのは価格よりも信用、新規性よりも信頼性でモノを選ぶことが多いから、オープンソースになったからといって飛び付くようなことはない。むしろ業界でシェアの高いツールを選ぶだろうし、以前から扱っている会社はその資産があるから同シリーズの新ヴァージョンに乗り換えることになる。つまりオープンソース化の恩恵があまりなさそうな世界と言える。
まあ新興のソフトというわけではなく元は有料ツールだったものらしいので、そのシェアと評判如何ではあるのだが、少なくとも日本語化されてはいないこともあり有用な情報を得難いのは困ったものだ。