面皰と癰癤

面皰(にきび)と癰癤(ようせつ)を今まで区別していなかったのだが(いや非常に近いものであるのは確かなのだけれど)、一応これらは違うものであるようだ。
面皰とは、代謝の活発化により皮脂で毛嚢(もうのう:毛穴のことと解して構わない)がつまり、これが雑菌により腐敗し炎症を起こすものをいう。思春期特有の症状である。
対して癰癤とは毛包が雑菌(主として黄色葡萄球菌)により化膿するもので、毛穴の皮脂栓を原因としない以外は面皰と大差ない。患部は赤く腫れ、触ると痛みを感じ、やや熱を持つ。栄養状態/衛生状態の悪かった昔は稀に髄膜炎や敗血症に発展し死に至ることもあったらしい。
「面皰と吹出物は違う」「鼻の面皰は死に至る」などというのも強ち間違いではないということか。いやまあ「面皰も吹出物も同じ」「面皰で死ぬことはない」といってもまた間違いではないのだが。