ことえり3のAI変換

ことえり3.1考にてことえり3の機能を分析しているが、それによるとことえり3は文章の構造を解析し、単語同士の関係を認識して変換するらしい。例えば「おさめる」の守護が「学問」ならば「修める」、「税金」ならば「納める」、「国」ならば「治める」、「荷物」ならば「収める」といった関係を記憶しているということだ。
このシステムは実に優れているように思える。実際、(基本辞書の単語数大幅増加も一因だろうが)変換精度が格段に向上したのを実感した。
ところが、暫く使ううちに誤変換の増加が目立ち始めた。それも通常では考えられないような奇妙な変換が。
これについては以前「学習するほど馬鹿になるのか」と描いたことがあったが、どうやら当たらずといえども遠からず、のようだ。


先述したように、ことえり3は単語同志の関係を認識して正しい変換を行う。ところが、ユーザー辞書に単語登録があるとことえりは何を置いてもそれを第一候補とする。結果、単語の関係性が崩れ、繋がりを失って妙な変換をするらしい。


この説明だけでは、単語の区切り認識がおかしい現象(例:「にんげん」を「にん|げん」と区切る、「にほんご」を「に|ほん|ご」と区切る)の説明はつかないように思うが、ともあれ「学習するほど馬鹿になる」のはあながち間違っていなかったようだ。